涼宮ハルヒの溜息

  シリーズ第一巻である『涼宮ハルヒの憂鬱』を読み終えて暫く後、結果的に言うと私は現在刊行されているこのシリーズは全巻そろえていました。第二巻である今回の『涼宮ハルヒの溜息』。舞台はいきなり文化祭の準備に入るわけですがクラスの出し物はそっちのけでハルヒは団長権限で「SOS団で映画を撮るわよ!」と例の如く宣言。

  内容は前述の通り、文化祭の為に映画を撮るという話。何故か香港映画界のように台本を用意せずに口八丁手八丁でカメラなどの機材や小道具をせしめてくる様子は神業です。小気味いいです。何故かこの『溜息』は一般的にファンの評価が芳しくないらしいんですが、これを読み終わってから「よし全部集めよう」と決心した私には十分楽しめました。

  映画のあらすじは後に発売される巻にて語られるのでそれはまた別の機会に。でも『憂鬱』では閉鎖空間を生み出したハルヒ…。ただみくるちゃん苛めがひどいかなあと思える描写はあるんですが、主人公のキョンくんがそこでハルヒに対して怒りをもって突っ込んでくれるのでちょっと安堵しました。その後ハルヒもちょっと落ち込んでるしね。映画の設定に対して「みくるちゃんはポーズを決めてミクルビームを出すのよ!」「神社の鳩が全部白ければいいのに」「魔法使いが抱いてる猫が喋れればいいのにね」などと何気なく口にした設定が全てかなえられるとは誰が思うでしょうか(ぉ)
しかも本人の自覚ないので周りがフォローに人知れず必死でまわる様を楽しめるコメディの要素もあります。


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涼宮ハルヒ